7月26日未明
吉田拓郎
7月26日未明 歌詞
たとえそれが葉わない夢でも
自分を殺してまで生き続けるよりは
道ばたの小石になろうとも
今動かないよりはまだましなのさ
目まぐるしい時の流れなど
橫目でにらみつければいい
変わらない心がある限り
人のそしりは通り雨のよう
幸福の大きさなど計れないもの
不幸の深さは闇の奧まで続く
いずれに身をゆだねていたところで
明日が形を変えるわけじゃない
越えなければならないものがある
語らずに行かねばならない時がある
コップ一杯の水を一息に飲み幹して
朝のうちに外の雨を感じよう
言葉に酔いすぎた人々は
満足という定期便を待つばかり
心は貧しくなっているけれど
現実には充たされた気分
踏切を通過する満員電車
あらゆるため息をつめ込んでいる
どこの駅で誰が降りようとも
ベルにせかされ電車は走り出す
生きていくのがそれこそわずらわしい時がある
恥をさらすにはそれだけ利口になり過ぎて
たけど船はまだ港の中
乗り遅れそうなのは誰
間に合うさ間に合うさ
遅すぎる事は無い
人を愛したり人を拒んだり
何かを奪ったり束縛されたり
人生のメニューはいつも多すぎて
一つだけを選べないでいる
つけっぱなしたままのブラウン管からは
欺瞞に満ちた笑顔とやさしさが
現実を伝えるニュースの合間に
土足のままで入り込んで來る
人は生まれた時すでに旅をしている
頭の中にそれぞれの地図を広げ
誰かとの出會いで立ち止っても
旅人を引き止める鎖は無い
すべてが終わってしまったわけじゃない
今何かを始めればそれでいい
荷物をまとめようとしなくても
その中の1つだけ攜えていこう
生きていくのがそれこそわずらわしい時がある
恥をさらすにはそれだけ利口になり過ぎて
たけど船はまだ港の中
乗り遅れそうなのは誰
間に合うさ間に合うさ
遅すぎる事は無い