福音の舟と疑似家族
お月さま交響曲
福音の舟と疑似家族 歌詞
In principio erat Verbum,
在起初已有聖言,
et Verbum erat apud Deum,
聖言與天主同在,
et Deus erat Verbum.
聖言就是天主。
慣れない土地に困惑する私に手を差し伸べてくれたのは
對因陌生土地而困惑的我,伸出了援手的是
幼い頃からここで暮らしていたという、モモという女性
一位據說從小生活在這裡、被稱作momo的女性
親密に接してくれる彼女に最初こそ戸惑いもあったが
親切待我的她雖然最初也有些不知所措
互いに打ち解けるのに、そう時間は掛からなかった
但因彼此間相處融洽,那樣的時間並沒有持續多久
二人はどんな時も何をする時も一緒だった
二人不管什麼時候,做什麼事都形影不離
その姿はまるで本當の姉妹のようで
宛如真正的姐妹一般
澄み渡る青空穏やかな日差し
澄澈的藍天溫和的日光
飛び交う平和を祝う白い鳥
漫天飛舞的白鳥讚頌著和平
道行く人は皆幸福を謳う
路上的行人都在謳歌幸福
戸惑う私の手君は軽やかに引く
你輕柔的牽起了尚在困惑中的我的手
これまでの世界の全てが反転して
瞬間整個世界都翻轉了
二人で巡る旅視界が色を増した
二人的巡遊讓視界變得五彩繽紛
楽園かあるいは天國に近いもの
樂園亦或說是天國
濁りなき福音が今響き渡る
無垢的福音響徹天空
ねぇお母さん私は今幸せだよ
母親,現在的我非常幸福
一人でも何とかやれてるよ
就算是一個人也能樂觀的活下去
またいつの日か皆で暮らせたらいいな
要是能有一天大家能重新在一起生活就好了
方舟で再開を夢見て
回憶著和母親分一半物品的情景
母と分けた片耳の思い出に祈る
祈禱著能在方舟再會
家族と分かれる何は母親から譲り受けた耳飾り
和家人分的物品是從母親那繼承的一隻耳墜
片耳に輝くそれを指先であやしながら
Chrona一邊用指尖摩挲著耳朵上閃爍的耳墜
クロナはふと空を見上げ思いを馳せた
一邊無意識的望著天空,思緒萬千
「家族と離れ離れになって寂しい」
“和家人分離感到寂寞了嗎?”
「あ…ううん、ここにはモモがいるもの。大丈夫、寂しくないよ」
“啊…沒有,因為有momo在。沒事的,沒有感到寂寞”
「私は物心がつく前にここに來たから」
“我在懂事之前就已經來到了這裡”
「父親や母親、そして兄弟」
“父親和母親、以及兄弟”
「それがどういう存在なのか、正直良く分からない」
“究竟是怎樣的存在,說實話我不是很懂”
「でもねクロナ、辛い時は我慢しなくていいの」
“但是啊Chrona,感到難受的時候不去強忍著也沒事”
「私はいつだってあなたの傍に居るわ」
“我不管什麼時候都會陪著你的”
「絶対に、離れたりしない。約束よ」
“絕對,不會離開你的。我向你約定。”
涙を堪えては平気なフリして
就算想哭也會裝作沒事
強がりばかりがそう上手くなった
只有逞強這一點非常擅長
両親が誇れる娘になろうと
為了能夠成為讓父母自豪的女兒
理想的な'姉'の虛像に縛られた
一直被理想的“姐姐”的虛像所束縛
張りつめた心を溶かすよう抱きしめて
好似要將緊繃的心融化一般緊緊抱住我
優しく君の手が私の頭撫でる
你的手溫柔地撫摸我的腦袋
'救われたんだよ'と'もう我慢しないで'と
“已經沒事了哦” “不用再忍耐了”
その聲に感情の全てが溢れた
在這些聲音中自己所有的感情都噴湧了出來
ねぇ本當はお姉ちゃんが欲しかったの
啊啊,真的好想要一個姐姐啊
少しだけ甘えてみたかった
想稍微撒個嬌試試
この方舟で新たな生を歩むなら
如果在方舟能開始新的生活的話
疑似的で不完全だけれど
雖然只是近似的並非真正的姐妹
家族のようずっと傍に居てもいいかな?
也能和家人一樣一直呆在你身旁嗎?
「あれ、どこか行くの」
“咦,你要去哪?”
ある晴れた日の朝、獨り家を後にするモモにクロナは問い掛ける
某個晴朗的早晨,Chrona向著準備一個人出門的momo詢問道
出掛ける時は必ず一緒だったのに
因為平時只要出門就一定會一同出發
そう言いたげに少し不安に似た聲が漏らした
Chrona的聲音中帶著點不安
「今日は週の一度の禮拝の日なの…」
“今天是一周一次的禮拜日……”
「あ、でもクロナはまだ洗禮を受けていないから」
“啊,但是Chrona你還沒接受過洗禮”
「洗禮…そうか、私はお留守番なんだ」
“洗禮…這樣啊,就是說我要留下來看家”
「もう、そんな顔しないで」
“好啦,不要擺出這樣的表情”
「大丈夫、來週からは一緒に行けるわ。」
“放心吧,下週就能一起去了”
「帰ったら一緒にお晝にしましょう」
“回來的時候一起吃午飯吧”
もう何度目か分からぬほど交わし合った
已經是多少次了
指絡む小さな約束を
拉鉤許下了快弄不清次數的小小約定
ふと思い出しその溫もりに満たされる
不意間回想到這點心中充滿了溫暖
それこそが幸せなのでしょうね
這可能就是幸福吧
少女はただ獨り彼女を帰還を待つ
少女獨自一人等待她的歸來
二人で交わした幾つもの約束
二人許下的數個約定
それはこれから先もずっと側にいるという証
那是從此往後一直都要在一起的證明
明日への不安も未來への恐れも
畢竟,對明日的不安、對未來的恐懼
ここには存在しないのだから
在這裡都是不存在的
けれど、この日以來
然而,從這天之後
彼女がクロナの前に姿が現すことはなかった
她的身影再也沒有出現在Chrona的眼前
「モモ…どこ」
“momo…你在哪? ”