チャンピオン
谷村新司
チャンピオン 歌詞
つかみかけた熱い腕を
ふりほどいて君は出てゆく
わずかに震える白いガウンに
君の年老いた悲しみを見た
リングに向う長い廊下で
何故だか急に君は立ち止まり
ふりむきざまに俺にこぶしを
見せて寂しそうに笑った
やがてリングと拍手の渦が
一人の男をのみこんで行った
(Youre King of Kings)
立ち上がれもう一度
その足で立ち上がれ
命の炎を燃やせ
君はついに立ち上がった
血に染まった赤いマットに
わずかに開いた君の両目に光る
涙が何かを語った
獣のように挑戦者は
おそいかかる若い力で
やがて君は靜かに倒れて落ちた
疲れて眠るように
わずかばかりの意識の中で
君は何を考えたのか
(Youre King of Kings)
立たないでもうそれで充分だ
おお神よ彼を救いたまえ
ロッカールームのベンチで君は
切れたくちびるでそっとつぶやいた
(Youre King of Kings)
帰れるんだこれでただの男に
帰れるんだ
これで帰れるんだ
ライラライ……