陽鳥
小宵浮遊信號
陽鳥 歌詞
駆け巡っていた航路
さえずる雛に
惑い君は降り立つ
橫切る群れの背中に
両手を伸ばして
憧れては目を伏せた
雨に流されるまま
裸足で籠を飛び出して
眠る街を脫ぎ捨て君の隣へ
砂に描いたコンパスを
握り締め一人徬徨う夜に
闇雲の隙間で旗が揚がる
窓を渡って辿り著いた足場で
纏うこの殻に君がひびを差す
取り零していた今日を
拾い集めて
褪せた地図を象る
漂う君の波折りに
息を潛めては
海の底で目を閉じる
真空の向こうで星が燈る
気まぐれぶって觸れる指を結んで
瑠璃色の羽で君と飛べたなら
次の果てには
君はいないだろう
片道で鳴り響く蟬時雨
君と瞳が重なり影が落ちる
傘をたたんで波の熱にのまれて
浮かぶあの泡に溶けて混ざるまで
夜の糸ほどいて雨が上がる
束の間満ちたただ今だけは
沈むあの帆へ焦がれる君に見惚れて