時の書架とカンテラ
KAITO
時の書架とカンテラ 歌詞
夜の果てにある霞みの場所は
全ての知識が其処にあるという
黒の天鵞絨が辺りを包み
ひとつの音だけ絶えずに響く
壁一面の本刻むリズム
照らす小さな明かり揺らめいて
空に煌く星の光から
零れたひとしずく手に集めて
明かりを燈すカンテラの中は
あの日に見た夢がそこにある
愛(かな)しいその記憶が
時を刻むようにページは進む
全ての記憶を文字へと変えて
私は見守るその行く先を
止まることのない知識の書物
カンテラは輝く鮮やかに
全てのこと照らして書き記す
藍玉(アクアマリン)に燈るあの夢は
終わりとはじまりの生命の燈
幽玄描く青が見せたもの
生きとし生けるものの愛しさ
箱庭の音奏でて
「僕」が夢見た物語の名は
誰にも屆かずに収められて
私が記す「僕」の歌聲も
いつかは忘れ去られ消えてゆく
この時の書架(はかば)で
終焉を見屆けよう
終わり