とっとりのうた
杏沙子
とっとりのうた 歌詞
作詞:杏沙子
作曲:杏沙子
ぬるくなった缶ジュース
口に含んで飲み幹した
古くなったスーツケース
さぁもうそろそろ行かなくちゃ
夕日が溶けていく湖山池
今日の砂時計はあと少しでもう終わる
「ここにはなにもない」
そう言って離れたくせに
またわたしここで息をしている
この場所にだけあるなにかを
たしかに吸い込んで
また歩き出すこの場所から
空になった缶ジュース
掠れた聲で風が歌ってる
歩いてきたこの道を
辿っていつもの出発ロビーまで
スーツケースが新しいころは
違う夕日ここから見てた
やり殘したことがまだある
今日よりもっと向こうに
風は明日へと水面を走っていく
「ここにはなにもない」
そう言って離れた先で
もしわたしどこか一部欠けても
この場所にだけあるなにかで
たしかに誰でもないわたしにもどる
「ここにはなにもない」
そう言って離れたくせに
またわたしここで息をしている
この場所にしかないなにかを
たしかに吸い込んで
また歌い出すこの場所から
最終便に乗り込んで
離れていったわたしの街を
窓から見てこぼれ落ちた
言葉と聲でこの歌がある