ギロロの一番長い日(挿入歌)
斎藤千和;夏美中田譲治
ギロロの一番長い日(挿入歌) 歌詞
ギロロの一番長い日
唄:ギロロ(中田譲治)/夏美(斎藤千和)
編集:吹雪
思い出すぜ、ケロンダス星での戦いを
迫り來る巨大ゴミ蟲の群れ、
俺は敵の巣窟にナパーム弾をぶちこんでやった
圧倒的な數のゴミ蟲どもが次々と燻り出されて來る
「背中をとられるな!」
「援軍は!援軍はまだか!」
撃っても撃っても襲いかかってくる奴ら
だが…戦場での敵はただ一人、それは俺自身だ
そう、恐れるのはただ一つ、
自分の弱さに負けること
ジャンケンポ~ン!
自分の弱さに負けるこ‥
やだ、また負けちゃった
私ってホント、ジャンケン弱いのよねー
弱さに負け‥
なんかくやしーけど約束だもんね、
ギロロの言うこと何でも聞いてあげるよ
何でもっ!?
夏美、いや、しかし、
俺の口からそんなことはとても…
負けず嫌いで跳ねっ返り、
でもなぜかジャンケンが弱い
そんな夏美が俺は俺は…ハッ!
俺は何を考えている!いかんいかん!
俺はギロロ、戦場の赤い悪魔
ニックネームは、赤ダルマ
コードネームは、G66
気が強いなんて噓
伝えたいこの想い、でもなぜか伝えられない
ホントは意気地なしなの~
俺たちはケロン川を哨戒艇(しょかいてい)で上っていた
目にするものはただ鬱蒼(うっそう)と繁ったジャングルのみ
だがその時、敵の打ち込むミサイルが
俺たちの頭上を掠(かす)めた
一瞬にしてジャングルは焼け野原と化し
それは地獄絵図のようだった
あたり一面に焦げ臭い匂いがたちこめ‥
ちょっと、何か焦げ臭くない?
焦げ臭い匂いが…
あーっ、やっぱりシチュー焦げてるじゃないの、もう~
焦げくさ??
もう、ギロロってば、ちゃんと見ててって言ったのに
うっ、俺か?
あ、でもコレ結構イケるわね
ギロロの為に愛情たっぷりこめて作ったんだから
殘したら承知しないわよ。はい、あーんして
あ~ん?
ハッ!いつの間に俺は! 何を考えている!いかんいかん!
情けないぞ、俺!しっかりしろ、俺!
人は俺たちを『五人のサムライ』と呼んだ
殘忍無比(ざんにんむひ)な山賊共を
一人また一人とゲリラ戦で叩きのめした
雨の中、グチャグチャの泥まみれになって俺たちは戦った
パッパカパッパカと馬のひずめの音…
そう、馬といえば
ジャジャ馬で一筋縄じゃいかないところが夏美の魅力で…
ハッ!また俺は何を考えているんだーっ!
俺はギロロ、命知らずのソルジャー
合言葉は、ギロギロギロ
ラッキーナンバー、723
謎めいたその瞳
見つめられるだけでもう胸が胸がドキドキ~
ホントは意気地なしなの~
隨分遠くまで來た
一人森を徬徨う、俺の心は
裝甲車に踏みつぶされたヘルメットのよう
もう疲れた…眠りたい…
小川のせせらぎが俺の子守歌、
木々を揺らす風に抱かれて俺は傷を癒(いや)す
これがささやかな戦士の休日か…休日…ピクニック…
そう、俺たちは家族みずいらずでピクニックにやって來た
だが、なぜアイツが夏美といる?
コードネーム326
サ、サブロー先輩、コレ、私が作ったお弁當なんです
よかったら食べてください
夏美がアイツに向ける視線が眩しい…
戦う夏美、戦士夏美!
俺の中の夏美のイメージが音をたてて崩れてゆく
あんな夏美の笑顔、俺は見たくなーいっ!
白く可憐な花がひっそりと咲いている
まるで夏美のような花だ
これを夏美に持って帰ってやるか?
受け取ってくれるだろうか?
フッ、やっぱりやめておこう、俺のガラじゃないぜ
ギロロ~?
な、夏美!?
こんなところにいたの
迷子になるから遠くにいっちゃダメだって言ったでしょ
お、俺を子供扱いするなっ!
あ、何もってるの?見せなさいよ
あっ、よせっ、夏美!
ハッ! 夏美の手と俺の手がっ…
とーった! あら?ドクダミの花?
ど、毒!これはペコポンの毒草なのか…
でも、幹してお茶にするとおいしいのよ
それに、よくみるとドクダミって可愛い花だよね
夏美…
もしかして、ギロロ、私のためにコレつんでくれたの?
あ、や…
ありがと、ギロロ
キラーン! 夏美の笑顔が眩しい…
俺だけに向けられる夏美の笑顔
やっぱりそんな夏美も俺は俺は…
俺はギロロ、戦場の赤い悪魔
ニックネームは、赤ダルマ
コードネームは、G66
気が強いなんて噓
伝えたいこの想い、でもなぜか伝えられない
ホントは意気地なしなの~
夏美~ッ!!
終わり