三鳥夭夭

赤い音を劈いて飛ぶ
斬裂鮮紅之音翔空而行
九十九の夏通り過ぎる時
飛越過九十九個夏天的那時
未だ前にある空の高さに
仍會因眼前天空的高遠
嘆きそして笑う
嘆息而後展露笑顏
落ちる灰黃色の視界
餘灰落盡黃色的視野
二つの火其の下から響く七色の聲
雙火其下響起七色之聲
人は繰り返すだろう
人們定會不斷重複
愛と死の歌を高らかに
重複高唱愛與死之歌
作っては捨てて
創造之後再度捨棄
愚かにも生が永久に
就算愚昧也好也希望生命能夠
続きますようにと
永續
青い風を引き裂いて飛ぶ
撕裂青色的風翔空而行
百億と千億の先に
向無盡的未來飛去
未だ前に在る孤の空白に
面前此刻停留的孤獨空白
呆れそして笑う
即使無奈也還是微笑
流れる水只在るもの
流逝的水和存在的物
再生し蘇りずっと零を翔けていく
重生、復甦在零的空中無限飛翔
神は繰り返すだろう
神明一定會不斷重複
脆く崩れやすい未來を
重複著脆弱易碎的未來
思っては創る
隨想所造
揺れ続く匣の谺さえも
於匣內搖曳轉響
夢物語だと
不過是夢中之故事
鳥達はまた滅びる
飛鳥(我)會再次滅亡
涙の粒も浮かべず
連眼淚也來不及落下
只常世を見つめて
凝望司空的所見
剎那と無限の間
瞬間與永恆之間
彼の熱の中に未だ帰るに如かずと
不如早日回歸那火熱之中
そして甦り前に向かうだろう
然後再甦醒前行
非時香果を咥えながら
非時香果含於口中
黒い瞳に光を宿し地平線の先も
黑眸閃耀光芒將地平線的彼方
運命も摂理さえ鷹揚と夭夭と
將命運與天意絢麗地揚撒曼妙地飛舞
飛び越えながら
飛躍而起
時の蔦を斷ち切って
將時光的糾葛就此斬斷