想影
ちあきなおみ
想影 歌詞
編曲: 岸本博
帰る所のある人は
人ごみかきわけて急ぎ足
帰る所のない私
重い足たそがれを背負って歩く
突然ふりだした空を見つめ
舌打ちひとつためいきひとつ
寄りそう人がいた時は
雨に咲いた戀も
冷たい雨が髪をぬらし
しずくがひとつふたつみっつ
襟元から忍びこんできて
胸のあたりせつなくぬらす頃には
思い出さなくてもいい人の
想影胸を狂おしくよぎる
ふたつめのためいきが
淚をつれてくる
雨宿りのつもりでくぐったのれん
酒場の夜は更けてゆく
みっつめのためいきは
あなたのせいじゃない