月光蝶
あさき
月光蝶 歌詞
月光蝶
「あの高さはどれほどでしょう?」
と貴方は言っていた
幼いころ
お月さまの下でキラキラの満ち欠け辿って遊んだ
遣らずの片時雨
紫陽花と琥珀色した月は汀で踴る
それぞれを讃えながら
一つ棘に觸れるたび消えていく
ひとつもこぼさぬよう
てのひらですくってためた月はなくなっていた
さよなら
白面に照らされた
指先にとまる番の蝶
キラキラと光る雪は
貴方のような気がして息が出來なくなった
指に絡む蜘蛛の糸
私…私の顔が無い…
のぼっていく消えていくしゃぼん玉
壊さぬように大切に大切にしていたのに
私はここにいるよねぇ神様
湖面の波紋にのりゆれながら…
綺麗に飾った蝶はガラス玉
いつからだろう
何も無い私
蝶が飛べたのは
いつもいつも
貴方がいてくれたから
さよなら
物言わぬ者たちよ
きっとずっとそうなのでしょう
キラキラと光る月はああ雪色の蝶に溶け涙になった